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名著_『嫌われる勇気』を読んで感動した!【感想とエッセンス】

      2017/04/18

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『嫌われる勇気』は、フロイト、ユングと並び心理学の三代巨頭と言われるアルフレッドアドラーの思想(心理学)を青年と哲学者の対話で分かりやすく、物語形式に説明した名著です。最初にこの本を読んだ時、私は、驚き、震え、感動しました。フロイト・ユングに代表されるこれまでの心理学の常識を超えた衝撃的な内容でした。

それはまるで天動説から地動説へのコペルニクス的転回でした。最初に本を読んだのは、2014年ですが、最近、もう一度読み返しました。何度読んでもこの本から発せられる強いエネルギーに圧倒されます。今回は、この『嫌われる勇気』の感想とエッセンスをお届けします。

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『嫌われる勇気』を読んで私が受けた衝撃

この本を読んでアドラー心理学を知って、これまでの心理学のイメージがいい意味で破壊されました。これまでの心理学の代表であるフロイト・ユングの思想は、あくまでも原因を追究していく消極的な心理学でした。

しかし、アドラー心理学は、「人間は目標に向かって生きる」というシンプルな考えをベースにした、勇気と行動の心理学です。過去に原因を求めないアドラーの思想は、過去の記憶に縛り付けられた多くの人たちに勇気と希望を与えるものです。

これまでの心理学: 現在は過去の出来事によって特定される。
アドラー心理学 : 過去の原因は関係ない。目的によって現在の行動が決まる。
<本文抜粋>
哲人:
過去の原因にばかり目を向け、原因だけでものごとを説明しようとすると、話はおのずと「決定論」に行きつきます。すなわち、われわれの現在、そして未来は全てが過去の出来事によって決定済みであり、動かしようのないものである、と。違いますか?青年:
では、過去など関係ないと?

哲人:
ええ、それがアドラー心理学です。

これだけは知っておきたい! 『原因論と目的論』

従来のフロイト・ユングの心理学とアドラー心理学の決定的な違いは原因論と目的論にあります。これがアドラー心理学の肝となる思想ですので、簡単に説明します。

<原因論>
これまでの主流の心理学であるフロイト・ユングの心理学で、現在抱えている困難や問題の全ては過去の原因からくるという思想です。この考え方は現在一般的に受け入れられている考え方ですよね。例えば、我が子に暴力をふるってしまう親は、実は子供のころに親に暴力を受けていて、それが原因になっているというような例です。 また、過去の戦争体験や身近な所ではいじめなどが原因で、現在の精神的トラブルになっているという考え方です。この原因論は、因果関係を明確にすることで説得力がありそうですが、全てを過去の原因に求めるために問題解決が難しくなります。なぜなら過去の原因はもう変えることが不可能だからです。<目的論>
アドラーの目的論は、人間の全ての行動や感情は全てその目的の達成のために創り出される、という思想です。目的論は原因論を真っ向から否定します。つまり過去は全く関係ないと言い切るのです。

その理由としては子供のころに不幸な精神的痛手を抱えたとしても、大人になってから必ずしもそれを引きずるとは限らないことをあげています。

具体的に説明すると、子供の時に親に愛情を貰えなかった場合に大人になってから自分の子供にも愛情を注げなくなる場合がある一方、自分が親から愛情を貰えなかった分、自分の子供にはたっぷりと愛情を注ぎたいと考える親もいるからです。

『嫌われる勇気』を読んで私が感動したこと

ここからは、私が『嫌われる勇気』を読んで感銘を受けたキーワードを挙げていきたいと思います。

トラウマは存在しない_すべては自分が決定する

アドラー心理学では、トラウマを完全否定します。これは本当に大胆で画期的な見解と言えます。アドラーはトラウマを否定する議論の中で次のように語っています。

「いかなる経験も、それ自体では成功の原因でも失敗の原因にもなり得ない」
「われわれは自分の経験によるショック_いわゆるトラウマに苦しむのではなく」
「経験の中から目的にかなうものを見つけ出す」
「自分の経験によって決定されるのではなく、」
「経験に与える意味によって自ら決定するのである。」

つまり、過去の経験をどのように自分が捉えるかによって、現在の経験は変わってくるということです。それは結局、自分がどうなりたいかという目標にそって、自分が現在の経験を決定していることなのです。

私がここで感じたことは、目標が全てではないかということです。アドラー心理学が目標に沿って、人間の行動が決まるのであれば、その人が成長できる、幸福になれる正しい目標さえ設定できれば自動的にその目標完遂のための行動ができるのです。

人生は他者との競争ではない

人生の中ではいつでも「競争」と「他者との比較」が付いて回ります。そして常に劣等感と優越感とのはざまで苦しみます。わたしも以前から競争と比較はナンセンスであり、そこから離れたところに心の安らぎと幸福があると思っていました。そしてまさにアドラーもそのことを言及しています。

<本文抜粋>
青年: 人生は競争ではないと?
哲学者:ええ、誰とも競争することなく、ただ前を向いて歩けばいいのです。
青年: いや、それは無理でしょう。
哲学者:健全な劣等感は、他者との比較ではなく理想の自分との比較から生れるのです。

私たちは一人ひとり、姿形や性格、知識も能力も違いますが常に対等なのです。そこに優劣を考えてはいけません。全てが尊厳ある人なのです。比較していいのは、理想の自分であり、昨日の自分なのです。

そして一歩でも成長できるように頑張っていくことが全てです。今、解散を皆が惜しんでいるSMAPのミリオンセラー曲、「世界に一つだけの花」の歌詞にもありますよね。

そうさ 僕らは世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい

私たちは、どうあがいても競争、比較の社会からは逃れられません。しかし、その中にあっても、他者と競争しない生き方は、自分の意思によって選択できます。またそれを選択することによって、私たちは幸福に近づくのです。

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最後にひと言

アドラーの心理学はポジティブな心理学です。目的論と自己決定論によって、私たちを過去の呪縛から解き放ち、自分の意思の選択によって、夢や目標に向けて自由に行動できることを教えてくれます。

アドラー心理学は「私たちが自分の意思で変わることが出来る」という勇気と元気をもらえる哲学です。是非、この記事をきっかけにアドラー心理学に興味をもっていただけたら幸せです。

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 - アドラー心理学, 人間関係, 幸福論, 悩みの解決