人生で一番楽しいこと!それは苦悩を断ち切る方法を見つけることです。
2017/10/02
人生は苦しいものです。仏教ではこの世の中のすべては苦しみに満ちている(一切皆苦)と説かれています。仏教が始まったのは3千年も前の話ですから、人類の歴史は苦悩のとの戦いの歴史でもあるんですね。
だから、人は少しでも楽しいことや快楽を求めて苦悩から離れようとします。しかし、欲や快楽に溺れて得られるのは一瞬の楽しさだけで、すぐに苦悩に飲み込まれてしまいます。
人生を楽しく生きるコツは、楽しいことを見つけることも重要ですが、苦しみに翻弄されない心を育てることの方が大切ではないでしょうか。
今回は仏教思想の根幹となる4つのキーワードをヒントに、この苦しく生きづらい現代の中で苦悩を断ち切って生き抜く知恵を考えていきましょう。
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目次
仏教思想の根幹となる4つのキーワードとは
まずは、仏教思想の根幹となる4つのキーワードである。
諸行無常(しょぎょうむじょう)
諸法無我(しょほうむが)
涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)
についてお話しします。
1.人生は思いどうりにならない(一切皆苦)
お釈迦様は人生は苦しみの連続である(一切皆苦)とおっしゃっています。これはもっと簡単に言い直せば、人生は思いどうりにならないことばかりであるということです。
この人生の苦しみの種類に関して「四苦八苦」という仏教用語があります。この言葉は良く耳にする日常的に使われている言葉ですが、ルーツは仏教なんですね。
1.生きる苦しみ 2.老いる苦しみ 3.病の苦しみ 4.死の苦しみ
八苦( 四苦に「愛別離苦・怨憎会苦・求不得・五陰盛苦」を加えたもの )
5.愛別離苦( あいべつりく )・・・愛するものと別れること
6.怨憎会苦( おんぞうえく )・・・恨み憎んでいるものと会うこと
7.求不得 ( ぐふとくく )・・・求めるものが得られない
8.五陰盛苦(ごうんじょうく )・・・人間の肉体と心が思いどうりにならないこと
どうでしょうか。 お釈迦様の説いた八つの苦しみは、現代の私たちの生活にもそのまま当てはまるとおもいませんか。仏教の出発点は人生は苦しみに満ちているという、この認識からはじまります。
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2.全ては移り変わるもの(諸行無常)
人生が思いどうりにならない理由として、「諸行無常」という法則があります。この世の中のすべてのものは、一定ではなく常に変化を繰り返しているという真理です。
例えば、人間の細胞は刻々と細胞分裂を繰り返していて、なんと1日に一兆個の細胞が入れ替わります。そして成人で約2年半で人体のすべてが入れ替わります。つまり肉体的には完全に別人になっているということなのです。
この世に存在するものは全てが、変化することを避けられないのです。 ところが人は諸行無常の真理を受け入れずに、「いつまでも変わらないでほしい」という矛盾する思考に執着することで苦しみから逃れられなくなります。
3.全ては繋がり影響しあっている(諸法無我)
この世のすべてのものごとは、お互いに因果関係によって結ばれていて、因果関係なしに独立して存在するものは一つもありません。気象などの大自然の営みはもちろん、生命の食物連鎖など自然環境は絶妙なバランスで関係しあって成り立っているのです。
人間社会も同じです。家族から職場、地域、国家の関係にいたるまで全てにおいて繋がっています。だから人間は一人では生きられないのです。
自分という存在は主体的な自己として存在するのではなく、周りの人間との互いの関係の中で生かされている存在なのです。だから自己の利益だけを追求する人は、そのバランスを崩すことになり必然的に苦しむことになるのです。
自分が幸せになりいたいならば、自分だけではなく自分に関係する人の幸せも願うことです。それが苦しみから解放される道でもあります。
4.仏教が目指す悟りの境地(涅槃寂静)
これは、苦悩が全くない境地で、あらゆる苦しみ迷いから解放された絶対的な幸福境涯を指します。つまり仏教の目的でもある悟りの境地です。
一切皆苦、諸行無常の世の中で、自分の思いどうりにならないことに悩み苦しむのは、全て自分の心に原因があります。仏教では怒りや苦しみは全て自分の心が作り出していると説いているのです。
しかし、凡夫(迷える人)は、苦しみの原因を自分以外のことに求めます。この誤った考え方や認識こそが、人間の苦しみを作り出している元凶なのです。これを仏教では煩悩といいます。
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苦悩を限りなく減らす生き方、考え方とは
完全に苦悩を消すには、悟りを開かなければなりません。それは仏道修行者でさえも難関の道でしょう。しかし、私たち一般人でも仏教のエッセンスを理解すれば、限りなく苦悩を減らすことが出来ます。
もともと苦悩とは心の執着から生じるものです。まずは「諸行無常」と「諸法無我」を理解することです。これが理解できれば、お金や物欲、地位名誉などの不確かなものへの執着がなくなります。
これだけでもほとんどの悩みや苦しみから解放されることが出来ます。対象への心の執着がなくなると物事を正しく見ることができるようになるからです。
そして、自分も他人も全ての現象をあるがままに見ることができます。これは自分も他人も全て受け入れるということです。
それでは、最期に考え方をまとめてみます。
1.世の中のすべては、常に変化し続けている(諸行無常)
2.この世の中のすべては、互いに繋がっている(諸法無我)
3.諸行無常と諸法無我を理解しないと心が執着して人生は苦しいものになる。
4.諸行無常と諸法無我を理解すれば心が執着しなくなる。
5.心が執着しなくなると物事の本質が見えてくる。
6.物事の本質が見えてくると自分の為すべきことが見えてくる
7.自分の為すべきことが見えてくると心にゆとりが生まれる。
8.心にゆとりが生まれると苦しみが減り、全てが楽しくなる
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