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思考を止める練習をしよう!【苦しみから解放される唯一の方法】

      2017/04/11

仏教の開祖であるブッダは人間が幸福になるには囚われない心、執着しない心になることが必要であると説かれています。しかし、私たちは欲に執着し、怒りや嫉妬などのネガティブな感情に頭の中を占領されてしまいます。

これらのネガティブな感情を仏教では「妄想」といい、人間が悩みや苦しみから逃れられない根本的な原因とされています。そしてこの妄想を止めるには、「 思考を止める 」ことが最も有効な方法とされています。

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人間の思考の80%は妄想である

人間は1日中、何かしら考えています。その思考の中には、物事を計画したり分析したり評価したりする「現実的な思考」と客観性のない恐れや心配、不安などの「妄想」があります。現実的な思考はなんら問題はないのですが、妄想は悩みや苦しみを発生させます。

しかし、その思考の80%は妄想であり、有効で現実的な思考は20%に過ぎません。驚くべきことですがほとんどの思考が妄想という苦しみをつくる思考なのです。

妄想は最初は小さくても、スパイラル的に成長、拡大していく厄介な性質があります。例えば会社で仕事を失敗して上司から強く怒られたとします。すると次のように妄想は拡大していきます。

<妄想の負のスパイラル>
①あんなミスをするなんて、なんて俺は馬鹿なんだ。

②上司は俺のことを許さないだろう。

③これでは査定も悪くなり、給料が減ってしまう

④いや、それどころか飛ばされてしまうのでは?

⑤どうしよう。もうダメだ。死にたい。

このように苦しみの原因である妄想は、放っておくと暴走しだすので、苦しみを止めるには妄想を発生させない、発生したら早い段階で止めることが最も大事なことです。

考えないこと、思考を止める訓練で妄想を止めることが出来る

思考(妄想)を止めるには「考えない」ということが有効な手段となりますが、これがなかなか難しいことです。禅寺で座禅を組んで、無念無想になれといっても、修行の進んだお坊さんでもない限り至難の技です。ましてや一般の社会人がその境地になれるのは、まず不可能と考えた方がよいでしょう。

でもご安心ください。私たち一般人でも出来る訓練法があります。この方法は無念無想になるのではなく、今瞬間のひとつのリアル(現実)に意識を集中させることにより、妄想を発生させない方法です。

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今起こっている現実(体の動作)のみを認識していく訓練法

この方法は簡単で、かつ妄想を止めるのにかなり有効な方法です。妄想は実体のないいわば幻影です。しかし、体の動きや動作は現実です。今瞬間の現実である体の動きに思考を釘づけにすることにより妄想を排除します。次に具体的な、訓練法を紹介していきます。

一つ一つの動作を実況中継していく

生活の中での体の動作を大雑把に心の中で実況中継していきます。例えば歩いているときは心の中で「 今、歩いています。歩いています 」と心の中で唱えてから実感します。座ったらば、心の中で「 座っています。座っています 」と唱えて実感します。食事の時も実況中継します。「 箸をお持ちます。ご飯を食べます。おかずを食べます等 」と唱えて実感します。

このように日常生活の動作を大雑把に実況中継していきます。これにより、今の瞬間の現実のみに意識するため、妄想が入る余地がなくなります。この訓練法は簡単な割に絶大な効果を期待できます。しばらく続けると、頭の中がすっきりしてクリアーになります。そして不思議ですが元気と勇気が湧いてきます。

仏教ではそもそも人間はだれでも仏で、苦しむのはただ妄想が邪魔をしているからであり、妄想さえなくなれば人間はそのままで完璧なのです。

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 - 幸福論, 悩みの解決