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絶対比べないで!子供の生き方を尊重する【1番になれない小5の息子】

   

読売新聞の人気記事、『人生案内』から気になった相談を紹介してその感想を記事にしています。
今回の相談は、他のお子さんと自分の子供を比較して苦しむ女性のお悩み相談です。

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1番になれない小5の息子が悔しい!_(埼玉のY子さんから)

(30代の会社員女性)
・相談内容

小5の息子が何をやっても1番になれません。
息子は控えめで人が嫌がることはせず、いつもニコニコと穏やかです。
悪くないけれど決して目立つことのない息子。
活躍する他のお子さんを見て、正直羨ましくなってしまいます。
こんな母親に心の持ちようを教えて下さい。

Y子さんの息子さんは、少年野球に入っています。練習熱心で毎日率先して素振りや投球練習をこなしているそうです。また、性格も良くて今年からキャプテンも任されています。

でも、肝心の試合ではそこそこの活躍はするものの、最優秀賞などの個人賞はとれません。本人も悔しいとは思っているようですが、賞を取った子には笑顔で「おめでとう」と声をかけるようなお子さんだそうです。

しかし、そんな姿を見るたびに歯がゆい気持ちになってしまうそうです。

大日向 雅美さん(大学教授)の回答の要約

・なぜあなたはそこまで、お子さんを人と比べるのか。そして1番を求めるのか。
・他者と比べることは相対的評価であり、相手によって評価の優劣が変わってしまう
・あなたのお子さんは、今のままで他の人にない良い資質をたくさん持っている。
・自分が賞をとれなくても、取った人を称賛できるのは人格者でなければできない。
・少年野球のキャプテンに選ばれたのはそれだけの人望があるからでは。
・自己肯定感をやしなうには、その子にしかない良さを認めてもらうことが重要。
・わが身をふりかえり、過剰な期待を子供に抱いて追い詰めないことが愛情である。

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筆者の感想

相談者さんのお子さんは、まじめで努力家でかつ、他人に気遣いのできる優しいお子さんです。そして人望もあります。アドラー心理学では、人が幸せになるには「共同体感覚」をやしなうことであると言われています。この共同体感覚とは他者への貢献であり、他者への愛情です。

もうお分かりのように相談者さんのお子さんは、すでに十分にその素養をお持ちです。これは素晴らしいことです。今のままのお子さんで成長していけば全く問題ありません。

相談者さんは、お子さんのことを誇らしく思うべきです。相談者さんがお子さんのことで悔しい思いをされるのは、他人と比較してしまう心が災いしているのです。1番になることは幸福になることとは無関係です。

相談者さんが他人と比較してしまったり、1番に固執するのは相談者さんのこれまでの生き方、つまりライフスタイルに問題があります。

成長期のお子さんは、まだまだ母親の影響下にあります。相談者さんの「比較してしまう心」「1番に固執する心」は、お子さんに悪い影響を与えかねません。

例えば相談者さんが、心のままに「お母さんは1番になれないあなたは嫌いです。」「だから1番を目指しなさい」と言ったとします。そしてもし、お子さんがお母さんに認められたいがために1番に固執するようになったらそれは失敗です。現在のお子さんのライフスタイル(性格)は素晴らしいものです。そのライフスタイルを歪めかねません。

ですからこれを機会に「他の子供と比較しない」「1番に固執しない」「お子さんの個性を尊重する」というライフスタイルに変える決意が必要です。つまり、変わるべきはお子さんではなく、お母さんであったということです。

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 - アドラー心理学, 悩みの解決