考えるな感じるんだ!とらわれない心を育てるヴィパッサナー瞑想法
仏教は宗教ではありますが、私には実践的哲学&心理学というイメージが強いです。仏教の思想は哲学や心理学と通じるところがありますが、根本的に違う所が瞑想という実践法が存在しているところです。
瞑想というと一般的には少し違和感を感じる人もいるかもしれませんが、その中身は非常に科学的でその効果も広く認められていて、精神医療や心理学の世界にも認知療法やマインドフルネスなどとして受け入れられています。
今回はそれらのルーツでもあり、ブッダの初期仏教の時代から実践されている。ヴィパッサナー瞑想について書きたいと思っています。
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目次
ヴィパッサナー瞑想は悟りに至るための瞑想法
ヴィパッサナー瞑想は、悟りに至る瞑想の実践法が記されている四念処経に書かれている瞑想です。ヴィパッサナーには「物事(対象)をあるがままに見る」という意味があります。具体的には自分の体や呼吸、動き、心などが常に変化しているその様を自己観察していくことによって、苦悩から離れていく瞑想法です。
私たちは日々、ストレスを受けながら生活していくうちに、心の中に焦りや不安、恐怖といったネガティブな感情に侵されてしまい、物事を正しくあるがままに見ることができなくなってしまいます。
このようなネガティブな思い込みは、ストレスによって物事をありのままに見ることが出来なくなっているからです。ヴィパッサナー瞑想は、自己観察することによって「ものごとをあるがままに見る」ことが可能になります。
事実のみを認識する訓練によって、根拠のない焦りや不安や恐怖といった妄想から離れることができるのです。人間の悩みや苦しみは、妄想(根拠のない不安や恐怖など)から生まれるものです。つまりヴィパッサナー瞑想は全ての悩みの解決に通じるといっても過言ではないでしょう。
『歩く瞑想』でストレス社会を明るく生きる!
ヴィパッサナー瞑想は悟りを追求する瞑想ですので奥が深いものです。しかし、その懐も深く簡単でいちばん基本的な瞑想を実践するだけでも、私たちがストレス社会を生き抜くための活力は十分に得られます。
その瞑想法が「歩く瞑想」です。これは歩く動作を観察してく瞑想法でヴィパッサナー瞑想の基本となる瞑想です。たった5分~10分の瞑想でも効果が絶大なので、是非、試してみてはいかがでしょうか。
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『歩く瞑想』のやり方
ここでは簡単に『歩く瞑想』のやり方を説明します。
●1段階レベルの方法
少しゆっくり目で歩き始めます。2.右足が動き始めた時に、その動きに意識を向けてその感覚を実感して、「右」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
3.次に左足が動き始めた時に、その動きに意識を向けてその感覚を実感して、「左」と
心の中でラベリング(言葉で確認)します。
4.足の動きの感覚とラベリングに注意しながら「右、左、右、左。。。。」と心が落ち着く
までゆっくり歩きます。
( ラベリングは足の動いた感覚に対して行なうもので、これを怠ると単なる掛け声
になってしまうので注意してください)
●2段階レベルの方法
2.1段かよりもさらにゆっくりとで歩き始めます。3.右足が地面から離れた時に、その感覚を実感して、「右足離れた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
4.次に右足を下ろす時にその感覚を実感して、着地した時に「ついた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
5.今度は左足が地面から離れた時に、その感覚を実感して、「左足離れた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
6.次に左足を下ろす時にその感覚を実感して、着地した時に「ついた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
7.足の動きの感覚とラベリングに注意しながら「右足離れた、ついた、左足離れた、
ついた、。。。。」と心が落ち着くまでゆっくり歩きます。
●3段階レベルの方法
2.2段かよりもさらにゆっくりとで歩き始めます。3.右足が地面から離れた時に、その感覚を実感して、「右足離れた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
4.次に歩幅を小さめにして、前に進んだ感覚を実感して、「進んだ」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
5.次に右足を下ろす時にその感覚を実感して、着地した時に「ついた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
6.今度は左足が地面から離れた時に、その感覚を実感して、「左足離れた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
7.次に歩幅を小さめにして、前に進んだ感覚を実感して、「進んだ」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
8.次に左足を下ろす時にその感覚を実感して、着地した時に「ついた」と心の
中でラベリング(言葉で確認)します。
9.足の動きの感覚とラベリングに注意しながら「右足離れた、進んだ、ついた、左足
離れた、進んだ、ついた、。。。。」と心が落ち着くまでゆっくり歩きます。
注)1段階から3段階まで、足の動きの感覚とその感覚にラべリングすることにい気を付
けてください。
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最後にひと言
この歩く瞑想は、ヴィパッサナー瞑想の中で、最も簡単でありながら強力な効果があります。毎日10分行なうだけで悩みや苦しみに負けない生活を送ることが可能です。
何事も継続が肝心ですので、あまり重く考えずにエクササイズ的な感覚で取り組んでみましょう。ただし、『動きの感覚』に集中することと、その感覚に対してラベリングするという基本だけは守ってくださいね。
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