【大人の引きこもり160万人】アドラー心理学でみるその原因と対策
2017/04/11
全国で160万人にも及ぶといわれている大人の引きこもり、支援している親の高齢化問題も浮上し、社会問題にもなっています。今回はこの増え続ける「 大人の引きこもり 」の原因と対策をアドラー心理学から模索しました。
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一般的に考えれている引きこもりの原因
大人の引きこもりは、学生時代の不登校による引きこもりが、そのまま移行した場合と、いったん社会人になってから職場の人間関係になじめず、引きこもりになるケースがあります。いづれにしてもその原因は、仕事へのプレッシャーや人間関係での苦手意識が原因となっています。
職場で人とうまく馴染めない、コミュニケーション能力が低い、仕事でミスをするなどが原因で自信を失なって、ついには会社にいけなくなってしまうのです。また、中高年の引きこもりを加速させている原因は最近の経済事情にもあります。
派遣社員やアルバイトなど非正規社員が急増して安定した雇用は難しくなってい一方で、大手企業のリストラで大量の中高年がやむを得ず離職するはめになっています。そしてさらに厳しくしているのが再就職活動の難しさです。中高年の就職活動はそもそも厳しいのですが、もともとメンタルの弱く、自分を主張できない引きこもり予備軍の人にとっては高いハードルです。
結局長引く就職活動に意欲と自信を失い、そのまま引きこもりになるケースが多いのです。この現状を踏まえて、一般的に考える、大人の引きこもりの原因は本人のメンタルの弱さととりまく社会状況にあると思います。
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アドラー心理学でみる引きこもりの原因と対策
引きこもりの原因を、アドラー心理学でみると一般手的な解釈とはまるで違ってきます。普通、引きこもりが部屋から出られないのは、外へ出ることの不安、会社に行くことへの恐怖などです。つまり不安や恐怖から外に出られないという因果関係があるわけです。
しかし、アドラー心理学の「 目的論 」では、原因ではなく、「 人の行動はその目的の実現のためにある。 」と説明しています。つまり、引きこもりの場合は、不安だから外出しないのではなく、外出したくないから、不安を作りだしているということなのです。
徳島大学大学院の境泉洋准教授は、引きこもりの重要な要因として、「 自分にとって好ましくないと感じる思考や感情、感覚や記憶などを回避する傾向がある 」と言いています。これは簡単に言うと、面倒くさいことや、嫌な事から逃げているということです。
つまり、「 現実から逃げる 」というはっきりした目標のもと、行動を決定しているということなのです。つまり、全て本人の責任で言い逃れは出来ないということです。そうすると、アドラー心理学でみる、彼らが引きこもりを脱出する唯一の方法は、勇気をもって目標を変えることです。
このような目標の変更は、ダメな自分と正面から向き合い、勇気をもって決断しなければなりません。そう簡単なものではありません。しかし、この方法しかないのです。勇気をもって一歩進むことが重要です。
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