怒りのピークはわずか6秒!怒りを抑えられない人のためのアンガーマネジメント
2017/04/11
人間を不幸にするネガティブな感情、エネルギーというものがあります。それは恐怖、不安、怒り、嫉妬、怠け心などいくつもありますが、その中でも特に危ないのが『怒り』の感情です。
怒りは爆発的なエネルギーを持っているので、コントロールの効かない怒りは人間関係を破壊します。それどころか、致命的な怒りの爆発は殺人などの犯罪の起爆剤にもなりかねません。
あらゆる感情の中で怒りのコントロールが最も重要なテーマでしょう。今回は瞬発的に発生する怒りをいかにコントロールするかについて考えていきましょう。
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目次
ストレス社会である現代にこそ重要となるアンガーマネージメント
トランプ大統領が誕生して、その差別思想でアメリカの国民が分断され、その混迷は世界中に広がっています。今や日本を含め世界中に怒りや不安が蔓延しています。
過度のストレス社会になっている現代では、暴走する怒りを破壊的な方向に向わせないことが重要です。そのためにも社会や個人にとって怒りをコントロールすること、つまりアンガーマネジメントはキーテーマになりうるでしょう。
アンガーマネージメントとは
近年、アンガーマネジメントが注目されています。それはいかに怒りをコントロールすることが難しいことであり、かつ、重要なことであるか、一般的にも認知が広がっているからでしょう。
アンガーマネジメントは、1970年台にアメリカで生まれ、今や日本を含む世界中に広まってきている怒りの感情をコントロールする心理トレーニングです。
怒りのコントロールというと、ただ単純に怒りを抑える方法というように短絡的に考えがちですが、そうではありません。もともと怒りという感情は人間に基本的に備わっている自然な感情です。ですので怒りを全面的に否定する訳ではありません。
怒ることは時として必要な場合もあります。それは教育の指導現場であったり、あるいは社会の中で正義や正当性を貫く場合です。しかし、それはコントロールされた冷静な怒りです。
一番問題なのは、正当性を欠いた理不尽な怒りや、感情に流されるままの暴発的な怒りです。これらの不用意なコントロールされない怒りは、社会や個人にとっても取り返しのつかない事態を引き起こす可能性があります。
怒りをコントロ―すること、つまりアンガーマネジメントは、社会にとっても個人にとっても今、最も必要とされる能力なのかもしれません。
これだけは覚えておこう!怒りの爆発を抑える6秒のマジック
怒りをコントロールするには、考え方や心の癖を直したり、ライフスタイルを改善するなど様々な方法が存在しますが、ここでは最も効果的でインパクトのある怒りのリスクマネジメント法を1つ紹介します。
それは、怒りの発動から6秒までを意識して抑えるアンガーマネジメント法です。怒りは発動から6秒間までがピークで、その後は時間の経過とともに低下していきます。
怒りによる破壊的トラブルは、ほとんどの場合においてこの怒りの初動6秒間で炎上することにより起こります。極端な例ですが、家族間における衝動殺人などは、この怒りの初動6秒間で怒りが爆発して、感情に流されるまま殺人を犯してしまうのです。
そして時間の経過とともに冷静になったところで、自分の犯してしまった罪の大きさに愕然とするのです。怒りという感情は、時間の経過とともに必ず低下していきます。このピークとなる最初の6秒間をコントロールできれば悲惨な結果を防ぐことができるのです。
犯罪という極端な例でなくても、職場や社会生活でも不用意な怒りの爆発によって、信頼を失ったり人間関係が悪くなったり、時には職を失うなどの事態に陥ることもあります。それもこれも怒りの初動6秒間をコントロールすることができれば、リスク回避できるのです。
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怒りのピーク6秒間を抑えるテクニックの紹介
怒りの発生からピークになるまでの6秒間を怒りから切り離していくための効果的なテクニックを3つ紹介します。肝心なことはこの6秒間、いかに怒りに埋没しようとする心を『怒り』から切り離すかということです。
1.カウントバック法(数字を6秒間カウントする)
怒りがこみ上げてきたら頭の中で数字を6秒間、カウントします。コツは単純に何も考えずに数字だけを意識してカウントします。
私は、カウントする時にその数字をイメージして、ゆっくりとカウントしていきます。数字は6からカウントダウンしていき、0になった時は怒りが終息するような気持で行っています。
2.呼吸瞑想法(6秒間、呼吸を意識する)
怒りがこみ上げてきたら6秒間、呼吸に意識を集中します。コツは何も考えずにゆっくりと「吸う」、「吐く」の呼吸に意識を集中します。但し、吸っている時には「吸っています」、吐いている時には「吐いています」と心の中で唱えます。
呼吸に意識を向けるために、自然と怒りの感情から離れることができます。
3.マインドフルネス(感情を実況中継する)
怒りがこみ上げてきたら6秒間、自分の感情を客観的に見つめます。コツは頭の中で怒りの感情を実況中継します。
「 今、私は怒りの感情を感じています。」
「 今、私の怒りの感情は収まりつつあります。」
怒りの感情を頭の中で実況中継することにより、怒りを外側から客観視している視点に立つことができます。そのおかげで怒りの中に取り込まれることを防ぐことができます。
以上、3つの方法は、怒りのピークをのり超えるための画期的な方法です。これらを利用して怒りの爆発を抑えて、怒りによる破壊的リスクを回避しましょう。
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最後にひと言
人のためをおもって怒ることは、勇気のいることであり、それは無欲であり愛でもり尊い行為です。しかし、ほとんどの怒りは、不満や自分の欲が充足されない事への怒りです。これは愛とは真逆の感情です。
これら負の怒りは心と体を蝕んで病気の原因にもなります。またトラブルや人間関係にも深刻な影響を与えます。アンガーマネジメントは、混迷の時代を生き抜く私たちにとって、なくてはならない技術であることは間違いないでしょう。
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