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気にしすぎる!生真面目な性格を直したい(人生案内_感想)

   

読売新聞の連載記事、『人生案内』から筆者が気になった相談を紹介してその感想を記事にしています。今回の相談は生真面目で気にしすぎる性格をなんとか直したいという方の相談です。

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気にしすぎる、生真面目な性格を直したい!_(栃木のN子さんから)

(20代の会社員)
・相談内容

仕事はきっちりしないと気が済まない性格で、友人との待ち合わせも遅くても10分前には着くようにいています。また、公私ともに頼まれごとはなるべく早く処理しています。
人に迷惑をかけたくないというのが最大の理由ですが、自分に自信がなく物事をきちんとこなすことによって、人から評価されたいという気持ちもあります。
もっと、緩やかに生きたいと思うのですが、どうしても気楽に考えられません。

N子さんは周りからもよく「もっといい加減になったほうがいい」と言われるそうです。そこで自分なりに手を抜いたり、頼めることは人に頼んだりしてみるが、罪悪感が募るばかりでどこまでが常識範囲でどこからが非常識なのか全く分からなくなってしまうそうです。

どうしたら、この息苦しさから抜け出すことが出来るのでしょう。という相談内容です。

鷲田 誠一さん(哲学者)の回答の要約

・人の心の中はみな、ぐじゅぐじゅです。
・誰でもみな心は乱れて確信も持てずに、周囲に流されたり空気を読めずにいるのです。
・そんな不安を何とかしようと外形を整え、ほころびを避けようとするのです。
・外形さえ整えば、きちんとすれば気持ちが揺らがないと思い込んでいるのです。
・それが行き過ぎると相談者さんのような状態になります。
・ミスはいけない、迷惑をかけてはいけない。。。「いけない」オンパレードになっています。
・もっといい加減にしなければと思っても、その度合が体感的に分からない状態です。。
・解決策としては、これからは何事も楽しいか、楽しくないかで判断してみましょう。
・これならば感覚的に分かります。
・そして楽しくないことは無理して頑張らない。これを一歩に頑張りましょう

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筆者の感想

私は相談者さんの生真面目であるという性格自体はあまり問題ないように感じます。仕事をきっちりやるという性格は尊敬できることですし、待ち合わせの時間は遅くても10分前に到着するという習慣も素晴らしいものです。

では、なぜ問題となるのでしょう。それは相談者さんの行動が、自分が好きでそうなりたいと思っているのではなく、ある種の強迫観念に突き動かされている行動だからです。

相談者さん自身がすでに気づかれているように「他人に評価してもらいたい」という観念が強すぎてトラウマ的になってしまっているのです。

相談者さんの生真面目という性格(行動習慣)は、自分が好きでやっているわけではなく、他人の評価のためにやっているので、辛いものになっているのです。

たぶん、暗くて余裕のないように見える相談者さんを心配して、周りの方はもっと気楽に考えてとアドバイスするのでしょうが、問題の核心はそこではなく「他人への依存」にあるのです。

他人への依存度が強すぎると、自分に自信がなくなります。何を決断するにも自分では決められないという自体にもなりかねません。

相談者さんにとって、一番大切なことは生真面目を直すことではなく、他人への依存から離れることです。解決方法としては、行動の判断基準を「他人がどう思うか」ではなく、「自分がどうしたいか」にシフトチェンジすることです。

そうすると、鷲田さんの「楽しいか、楽しくないかで判断する」という回答がいかにシンプルでかつ的確であるかが分かります。そうです。何事も行動する時は、他人に依存しないで、自分の気持ちを優先しましょう。そのように行動していくことで、自分に自信が生まれるのです。

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