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「夢なんて叶えなくてもいい」_北野武さんの名言に目からうろこ

   

著書やメディア、あるいは教師などからいつも聞こえてくるのが「夢を持て、夢を実現しろ」という脅迫めいたメッセージです。

世の中の主流は夢をもって努力して、夢を実現することが人生の目的であり幸福の条件であるようにしか考えていないように見えます。

(夢の実現=幸福)という公式は、本当に正しいのでしょうか? そしてこの世間の常識となっているこの考えに真っ向から反対しているのが北野武(ビートたけし)さんです。

今回は、たけしさんの名言からその真意と、筆者の感想を書いていきたいと思います。

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「夢なんて叶えなくてもいい」北野武さんの名言から

まず、北野武さんの著作『新しい道徳』より、夢について語る印象的な部分を抜粋してみましょう。

夢をかなえた、ごく一握りの人にスポットライトをあてて、夢を見ろと煽る。宝くじの宣伝と同じ程度の話なのに、学校の教師までが、子どもに夢を持てなんていっている。

夢を追いかけるといえば聞こえはいいけれど、それはつまり輝ける明日のために今日を犠牲にするということだ。

夢なんてかなえなくても、この世に生まれて、生きて、死んでいくだけで、人生は大成功だ。俺は心の底からそう思っている。
-- 『新しい道徳』(北野武著)より--

とても深い話ですね。 たけしさんの言うように「夢をかなえることが幸せ」という考えには危うさを感じます。どんなに努力しても、ごく一握りの人にしか達成できない夢を追いかければ、ほとんどの人は夢破れることになります。

そうなると夢を実現できなかった多くの人たちは、敗者であるから不幸なのでしょうか。負け犬なのでしょうか。ものすごい違和感を感じますよね。 私もたけしさんの言うように夢を実現することだけが幸福とは思いません。

たとえ夢がなくても、地に足のついた生き方であっても幸福になれるということです。 

最期にひと言

今回の記事で誤解してほしくないのは、夢を追いかけることを否定しているわけではないということです。リスクを負ってでも夢を追いかけるのも、その人の生き方であり全く持って問題ありません。大志を抱くことは若者の特権でもあります。

しかし、筆者が言いたかったのは、ナンバー1になったり、特別な才能を発揮して世間から注目されることが幸せの条件であるような錯覚をしてほしくないのです。

最期にSMAPの代表曲である「世界に一つだけの花」の歌詞から抜粋した言葉を捧げます。

小さい花や大きな花
1つとして同じものはないから
NO1にならなくてもいい
もともと特別なOnly One
-- 世界に一つだけの花 --

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 - 名言, 幸福論