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科学的根拠のない血液型性格判断を信用するな!害あって益なし

      2017/04/11

血液型による占いや性格診断が日本では昔から人気ですよね。なんせ血液型さえ分かればその人の大まかな性格が分かってしまうのですから皆が興味をもつのも理解できます。しかし、心理学では血液型性格判断は根拠のないものとして否定されています。

血液型による性格分類は、コミュニケーションのツールとしては役立ちますが、差別や信じることによる人格的な弊害が大きいのでやめましょう。気持ちとしては都市伝説くらいの気持ちで扱った方がいいと思いますね。

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心理学でも科学的研究でも否定されている血液型と性格の関係性

血液型と性格の関連性について心理学では国内外を問わず否定されてきました。そしてそのとどめを刺すような研究報告が2014年に発表されました。

京都文教大学で、血液型と性格の無関係性について日本と米国出の大規模な社会的調査を実施しました。調査対象は日本と米国で1万件にものぼるデータをもとに研究され、結論として全く無関係であると報告しています。

これまでもいくつもの研究で「 関係性はない 」という報告がされていましたが、この研究報告で「 無関係である 」という完全否定を下したのです。

 

血液型性格判断があるのは日本だけ

血液型性格占いのように血液型と性格の関連を信じる人が多いのは日本だけです。外国人にはそもそも血液型性格判断なるものは存在しません。このことを外国人にインタビューすると、そんな事を多くの日本人が信じるなんてナンセンスだと言い切ります。

つまり血液型による性格判断は日本発信で日本だけの特有なことなのです。これには最初私もびっくりしました。血液は人類共通ですから世界中の人が知っていると思ってました。

しかし、血液型性格判断が信ぴょう性のあるものなら、日本発信でも世界中に広まっていいはずです。いや、絶対広まるはずでしょう。そうならなかったところに問題の核心があるようにしか思えませんよね。

 

なぜ日本人には信じる人が多いのか

日本人で血液型と性格の関係を信じる人はほんとに多いですよね。ある企業アンケートで男女1300人を対象に「 血液型占いを信じますか?」という問いに対して、否定した人はわずか3割でした。

「 信じる 」が4割近くで、「 どちらともいえない 」言えないを含めると7割にもなります。また、男女比では女性の方が信じる割合が多いようです。

<< 血液型占いを信じるか?>>

男性 女性 合計
信じる( 29.6% ) 信じる( 44.2% ) 信じる( 36.9% )
どちらともいえない

( 28.1% )

どちらともいえない

( 35.1% )

どちらともいえない

( 31.6% )

信じない( 41.3% ) 信じない( 20.1% ) 信じない( 30.7% )

これほどまでに日本人が信じる理由の大きな一つが、日本人特有の血液型にあります。そこで日本人と欧米の血液型別の人口比の割合を見てみましょう。

<< 世界の血液型の人口比>>

A型 B型 O型 AB型
日本  ( 38% )     ( 22% )     ( 31% )     (  9% )
アメリカ( 41% )     ( 10% )     ( 45% )     (  4% )
フランス( 44% )     (  8% )     ( 43% )     (  4% )
カナダ ( 45% )     ( 10% )     ( 41% )     (  4% )
オーストラリア( 40% )     ( 10% )     ( 47% )     (  3% )

表でわかるように日本は血液型の分布が大きく偏らずに分布しています。それに比べて他の国は血液型により大きな偏りがみられます。つまり欧米では血液型の偏りのために血液型の性格分類そのものが成り立たないのです。それはそうですよね。日本以外の国ではA型とO型にほとんどが集約されてBとABはわずかしかありません。

これでは欧米人のほとんどは2つの性格に分類されてしまいます。外国人がナンセンスと考えるはずですよね。

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心理学にもあるバーナム効果が働いている

人間の性格って色んな要素でできていますよね。はっきりこうだと言い切れる場合の方が少ないと思います。いわばどの傾向が強いかということです。

例えばすごくしっかりしているところもあれば、ある部分では大雑把であったりとか。だから少しでも当てはまる部分があると、「 すごい当たってる 」と思ってしまいがちなんです。

これをバーナム効果というんですが、特にあいまいな表現を使用するとほとんどの人に当てはまってしまいます。例えば次の文章を見てください。

  • あなたは人に親切にできる人です。
  • あなたは時に傷つきやすい人です
  • あなたはたまに自分のことがいやになる
  • あなたは寂しがりである。

これらは多くの人が持っている性格的特徴です。感じる割合は人によって違うでしょうが、少しでもあてはまれば、なるほど確かにそうかもしれないと納得してしまいます。血液型でもそうですよね。下記は血液型の性格分類でよく言われている性格的特徴です。

<血液型性格分類でよく言われる性格的特徴>

  • A型: 几帳面できれい好き
  • B型: わがままで自己中心的
  • O型: おおらかで大雑把
  • AB型: 二重人格で二面性がある

これらの特徴も実は多くの人が多かれ少なかれ持ち合わせている特徴です。例えば「 あなたは少しわがままで自己中心的なところもある。 」と問われればよほど自信のある人以外は、そうかもしれないと答えるでしょう。

このように日本人は欧米人にないその血液型の特徴とバーナム効果により、世界の中でこっけいと思われるほど、血液型性格分類にはまってしまったのです。

血液型性格判断による差別や弊害

血液型性格判断は、話がないときに「 ところで○○さんって、 血液型は何型?」などとコミュニケーションをとる時にすごく便利です。この点に関していえば一つの国民的話題になっていますよね。しかし、それは上回る人格的弊害があります。

血液型で人に先入観を与えてしまう場合がる

例えば、初めて知り合った時に相手の血液型を知ってしまうと、「 あのひとはB型だからこんな人だろう」「私とは合わない」とかいう先入観を持ってしまうことです。

人間関係は付き合ってみなければその人のひととなりは分かりません。このような先入観をもことは本当に不幸としかいいようがありません。

血液型による差別が生まれる

血液でも多数派であるA型やO型は社会的に比較的に良い評価があり、少数派のB型やAB型は悪いようなイメージがあります。もちろんそのように思う人は一部の人でしょうが、そのためにいやな思いをしている人がいるのも事実です。

Web上でのリサーチ調査では、「 血液型を人に聞かれるのが嫌だ 」と答えた人は全体の15%で、B型の人に限っては33%の人が不快であると答えています。これはB型が血液談義で圧倒的に不利な立場に立たされるからでしょう。

このように血液型による性格分類は、ネガティブな面が多く、世界的にも認知されていないことから、やめたほうが断然いいのです。

性格は変えられる

人間の性格が血液型によって固定化されることはナンセンスでり、受け入れがたいものがあります。私は基本的に性格にたいしてはポジティブに考えた方が幸せだと思います。性格は本人の自覚と涙ぐましい努力と経験で変えることが出来るということを。

それは私たちの友達であったり、芸能人の話であったりしまう。だからかつての自分とさよならをしてびっくりするくらい変わることが出来ることを信じましょう。

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