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あなたはどんなタイプの人間か?心理学的な性格分類法とその特徴

   

あなたはどんなタイプの人間か、自分でわかっていますか?心理学的な性格分類法というものがあります。これは、人間の性格をいくつかのタイプに分けて、その特徴や相性を説明する方法です。性格分類法を知ることで、自分の性格や強みを理解したり、他人とのコミュニケーションや仕事のやり方を改善したりすることができます。

本記事では、それぞれの性格分類法の概要や特徴、テスト方法などを解説します。自分の性格タイプを知りたい方や、人間関係をスムーズにしたい方はぜひ参考にしてください。

性格分類法とは


性格分類法とは、人間の性格をいくつかのタイプに分けて、その特徴や相互関係を理解しようとする方法です。性格分類法には様々な種類がありますが、共通しているのは、人間の性格には一定のパターンがあり、それらは言語や文化を超えて普遍的に存在するという考え方です。

性格分類法の歴史は古く、古代ギリシャのヒポクラテスやガレノスが四体液説に基づいて四気質説を提唱したのが始まりとされます。四気質説では、人間の性格は血液・粘液・黒胆汁・黄胆汁の4つの体液のバランスによって決まり、それぞれ多血質・粘液質・憂鬱質・胆汁質というタイプに分けられました。

近代以降、心理学の発展とともに、性格分類法もさまざまな理論や検査が提案されました。例えば、カール・ユングは心理学的類型論を提唱し、人間の性格は内向型と外向型の二つの基本的な態度に加えて、感覚型・直感型・思考型・感情型の四つの基本的な機能によって決まるとしました。この理論は後にマイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標(MBTI)などの人気のある性格検査に影響を与えました。

また、ビッグファイブ(五因子モデル)は、共通言語記述子に基づくパーソナリティ特性の分類法であり、人間の性格は開放性・誠実性・外向性・協調性・神経症傾向の5つの次元で表されるとしました。このモデルは統計的な手法である因子分析によって導き出されたものであり、現在では最も有力な記述モデルとして広く受け入れられています。

性格分類法は、自己理解や他者理解、コミュニケーションや対人関係、職業選択やキャリア開発などに役立つと考えられています。しかし、性格分類法には限界もあります。例えば、人間の性格は固定的ではなく変化する可能性があること、人間の性格は単純なタイプではなく多様な要素から成り立っていること、人間の行動は状況や目的によって変わることなどです。

したがって、性格分類法を使う際には、柔軟で開かれた姿勢を持ち、一面的な判断や偏見を避けることが重要です。それでは次の章からそれぞれの性格分類法について解説していきましょう。

MBTI(マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)


MBTIとは、人間の性格を16種類に分類する心理学的な性格分類法です。この分類法は、カール・ユングの心理学的類型に基づいて、キャサリン・クック・ブリッグスとイザベル・ブリッグス・マイヤーズという母娘が開発しました。MBTIでは、人間の性格は以下の4つの次元によって決まると考えます。

● 外向性(E)か内向性(I)か:自分のエネルギーをどこから得るか
● 感覚(S)か直感(N)か:情報をどのように受け取るか
● 思考(T)か感情(F)か:判断をどのように下すか
● 判断(J)か知覚(P)か:生活をどのように組み立てるか

これらの4つの次元の組み合わせによって、16種類の性格タイプが生まれます。例えば、外向性・感覚・思考・判断のタイプはESTJと呼ばれます。MBTIは、自分や他人の性格を理解するためのツールとして、ビジネスや教育など様々な分野で活用されています。MBTIを知ることで、自分の強みや弱み、相性の良い人や仕事などが見えてくるかもしれません。

ビッグファイブ(五因子モデル)


ビッグファイブとは、人間の性格を5つの要因で表す心理学的なモデルです。このモデルは、多くの研究によって支持されており、現代の性格心理学では最も有力な理論の一つとされています。ビッグファイブの5つの要因は、以下のように表されます。

神経症傾向(Neuroticism):不安や悲しみなどのネガティブな感情をどれだけ強く感じるか
外向性(Extraversion):社交的で活発であるか、内向的で静かであるか
開放性(Openness):新しい経験やアイデアに対してどれだけ好奇心が強いか
協調性(Agreeableness):他人に対してどれだけ親切で協力的であるか
誠実性(Conscientiousness):目標に対してどれだけ計画的で責任感があるか

ビッグファイブは、これらの5つの要因によって個人の性格を測定することができます。例えば、神経症傾向が高い人は、ストレスに弱く、自信がなく、気分が不安定な傾向があります。一方、神経症傾向が低い人は、落ち着いていて、自信があり、気分が安定している傾向があります。同様に、他の4つの要因もそれぞれ個人の性格に影響を与えます。

ビッグファイブは、自分自身や他人の性格を理解するために役立つツールです。また、職業適性やパートナー選びなどにも応用することができます。ビッグファイブは、人間の性格を客観的に分析することができる科学的なモデルです。

ユング(心理学的類型)


心理学者のカール・ユングは、人間の性格を8つの類型に分けました。ユングの類型は、人間の心理的な傾向や潜在的な能力を示すもので、自分自身や他者を理解するためのツールとして使われます。

ユングの類型は、以下の4つの対立する次元から成り立っています。

● 思考型(T)と感情型(F)
● 知覚型(P)と判断型(J)
● 感覚型(S)と直感型(N)
● 外向型(E)と内向型(I)

これらの組み合わせによって、8つの類型が生まれます。

● ESTP:現実的で行動的な冒険家
● ESFP:社交的で楽観的な芸術家
● ESTJ:責任感が強く組織的な管理者
● ESFJ:協調性が高く思いやりのある保護者
● ENTP:創造的で知的な発明家
● ENFP:情熱的で魅力的な活動家
● ENTJ:野心的でリーダーシップのある指導者
● ENFJ:理想主義で影響力のある教育者
● ISTP:分析的で実用的な職人
● ISFP:静かで感受性の高い芸術家
● ISTJ:真面目で律儀な管理者
● ISFJ:忠実で丁寧な保護者
● INTP:論理的で独創的な学者
● INFP:夢見るようで理想主義な作家
● INTJ:戦略的で洞察力のある科学者
● INFJ:深い洞察力と独自性を持つカウンセラー

ユングの類型は、自分がどんなタイプかを知ることで、自分の強みや弱み、向いている仕事やパートナー、コミュニケーションスタイルや学習方法などを見つけることができます。また、他人のタイプを知ることで、相手に合わせた対応や協力関係を築くことができます。

ユングの類型は、自分や他者を一言で表すものではありません。人間は複雑で多面的な存在です。ユングの類型は、その多様性を尊重しながら、自己理解や人間関係に役立てることができる心理学的な性格分類法です。

おわりに


この記事では、心理学的な性格分類法とその特徴について紹介しました。性格分類法は、自分や他人の性格を理解するための有効なツールです。しかし、性格分類法にはそれぞれ長所と短所があります。一つの性格分類法に固執するのではなく、複数の視点から自分や他人の性格を捉えることが大切です。

また、性格分類法はあくまで参考程度にとどめておきましょう。性格は固定されたものではなく、環境や経験によって変化する可能性があります。自分や他人の性格を柔軟に受け入れることが、人間関係を円滑にする秘訣です。

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# 参考サイト
『ウィキペディア(Wikipedia)』/MBTI
『ウィキペディア(Wikipedia)』
【理論】性格の類型論を心理学の専門家が分かりやすく解説

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